私が生まれ育った土地、千葉県の稲毛海岸駅に昔からある、瀬古医院という病院があります。
数年前にリフォームされ、とってもきれいな病院になっています。
内科、婦人科、眼科とあり、私はいつも内科でお世話になっていました。
今回はその内科のおじいちゃん先生のお話です。
リフォームされる前は古い昔ながらの病院だったのですが、そのころからいつも患者さんでいっぱい。
なぜかというと、先生の人当たりがとても良いからです。
親身に話しを聞いてくれて、次に病院に行った時も前回話したことを覚えていてくれています。
病院が混んでいても、常になにかしら世間話を話したり聞いたりしてくれていました。
「今何の仕事してるんだっけ?」「お母さん最近来ないけど元気?」なんて。
近所のおじいちゃんみたい。
腕も良いし、先生がそんな人柄なので、地域の人からの信頼はあついものでした。
私には持病があり、いつも通っていたのですが、先生が御年80歳を超え、ここ数年では受診する患者さんの数を減らして営業しているようです。
私も、近くにできた若い先生の病院を紹介され、現在はそちらに通っています。
いざ、他の病院に通ってみて思うのは、新しい病院の先生の腕は良いのかもしれませんが、瀬古先生のように世間話などの受診以外のコミュニケーションは全くありません。
病院に行くときは皆、不安なもの。
そんな中、たくさんコミュニケーションをとってくれる先生はやりそれだけで安心感が違うものだと思いました。
どうして瀬古医院があれほど地域の人に愛されていたのか、わかった気がしました。
今はいつ営業を辞められるかわからない状態の瀬古医院。
瀬古先生のようなお医者さんにこれからも巡り会えるといいなと思います。